クライミングからBCスキーまで、この地球にある山と自然を全力で楽しもうとする、とある人間の軌跡。

2019年9月21日

2人同時懸垂

event_note9月 21, 2019 editBy W.Ikeda forum2 comments


二人同時懸垂とは?

その名の通りマルチなどの下降の懸垂で二人が同時に降りる仕組み

※あくまでやる方も自己責任で。

このメゾットから改善するべき余地はまだまだたくさんあるはず。


もともとは、太陽の登をトライしているときに隣を登られていたM本さんたちがやられていたのを見て、それをパクってみた感じです。



システム概要


端的に言えばロープを折り返して2人で1本ずつのロープを使って懸垂する方法。


2人同時懸垂の概略


片方(上図B)の下降器がATCなどチューブ型下降器でもう片方(上図B)がグリグリを使用。

グリグリを使用している方の人間は手を離せるので二人のロープを同時に捌く、というような。




メリット
① とにかく早い
② 懸垂で寂しくない
③ 相談しながら降りれるので一人で降りるよりもルートミスが少ない。



デメリットおよび注意事項
① システムが普通の懸垂より複雑で例外的な事態のときの対処が複雑
② 静荷重とはいえ、通常の懸垂よりも負荷が倍になるので十分信頼できる支点が必要。
③ 二人の体重がかけ離れていないこと
④ 二人ともテンションをかけ続ける。

⑤ ロープが引けるかどうかの確認ができない


①補足
例えば降りすぎてしまった場合とか、登り返しの場合とかがすごいめんどくさい。
テンションの緩め方とか解除の順番とかここではもちろん書ききれないけど、かなり頭を使う。


③補足
当たり前だけど二人の体重がかけ離れていると重い方が滑り落ちてしまう。
でもどのくらいの体重差からヤバいかはまだ不明...
倍とかその程度じゃないと効いてこない気もする。


④補足
片方だけテンションを抜こうとすると、相方が滑り落ちてしまうので要注意。
特に懸垂のスタート時、支点として使っていたスリングやガチャの回収しようと思って近づくと、テンションが抜けるためスッと相方が落ちてしまう。
他にもテラスなどがあってテンションが緩みそうな場所が経路上にあることも少なくない。
あともちろんレッジに着いて最後テンションを抜く時も相方のチェックを忘れずに。
いずれにせよほぼ運命共同体になるので何か作業をするときは必ず声を掛け合いながらの方が安全



⑤補足
普通懸垂では一人ずつ降りて、先に降りた人が合図を兼ねてロープが動くか確認のために片方の末端を引くけど、それがないので最悪スタックする可能性がある。
特に多少屈曲したり奥まったところから開始する懸垂ではリスク大。







とまあこんな感じでございます。

ちなみに初回は不安だったのでATC側もバックアップ付きの懸垂で降りました。


メリット・デメリット考えて、適切な場面で使っていこっと。

みなさまもくれぐれもご安全に。











2 comments:

  1. デメリットとして、一人の失敗で二人とも死んじゃうことがありますね。

    返信削除
    返信
    1. そうですね
      その点でリスクは結構高いかもしれません。

      削除