10月~11月上旬の記録です。
クライミングとグレードについていろいろ考えさせられる期間でした。
大ヤスリと富士山。 |
10/2 御前岩
・ハートブレーク(6c+) RP アップ
・セルベッサ(7b+) ×××
御前岩にはユージさんが。 ©deloprojet |
セルベッサは夕方のトライで最終ピンのクリップ後にフォール。
下部の核心をすべてこなして全部上ってきたうえでのフォールだっただけに相当がっくり。
ユージさんの撮影で来ていたカメラマンの方に写真を撮ってもらったり。 ©deloprojet |
そしてその後の台風で御前岩はアクセス不能となってしまいました。
宿題は残ったまま...涙
お気に入りの写真。 ©deloprojet |
10/10 瑞牆不動沢 屏風岩
不動沢愛好会1P目(5.10a NP) ×
百獣の王(5.11c) ×××
パートナーの行き先についてきた感じで不動沢。
はじめての不動沢 |
最終便前。夕焼けに燃える百獣の王。きれい。 |
10/14 会津田島
・山王丸(5.11) RP アップ
・サル戦争(5.12b) ×
・鉄仮面(5.12bc) ×××
会津田島に行き意気揚々とサル戦争を触るも全く出だしのムーブができず意気消沈
鉄仮面は惜しいところまで行ったけどRPできず。
全然完登できない。
これからしばらくは悪天続き。
10/20 有笠
せっかく来たけど雨で全滅。
海賊船は感謝の心部分が滝になっていた。結構絶望的な濡れ方。 |
結局荻パンで登る。
結局4Qたくさんと3Q2本くらい。 |
10/27 有笠 ちっぽけ岩
国体の星(5.10c) FL
TEC(5.11c) ×××××
翌週も懲りずに有笠に来るものの、結局染み出しで全然登れずちっぽけ岩へ。
今年は有笠の紅葉が遅い? |
TECにMOSトライ出すも中間部でフォール。
はじめてのちっぽけ岩。ちっぽけではなくてルートも面白い。 |
1テンでトップアウトできたので、とっととこのルートを落としたいと思い焦ってマシンガントライするも結局登れずひたすら愕然。
自分は5.11cすらワンデイで落とせないのかと思い、かなりメンタルがえぐられた1日でした。
10/31 有笠 ちっぽけ岩
TEC(5.11c) RP
天涯(5.11c) ×××
宿題になっていたTECをすぐに回収して天涯にトライ。
1便目は各駅停車だったけど、2便目で1テンに。
花崗岩のようなカチカチルート。
3便目は再び最終クリップまでするものの登れず。
フェースにある天涯 |
10月は9月に引き続き全然成果の出ない1か月でした。
9月の調子の悪さは富士山のブランクのせいとしたかったけど、
10月の不調は原因が本当にわからずひたすらつらかった。
ボルダーのグレードはジムで着実に伸びているし、各ムーブもこなせているのに最後に核心でもなんでもないところで落ちて登れない日々が続きました。
なぜ自分が完登できないのか、何が足りていないのかわからずイライラすることも多くてクライミングが嫌いになりそうだった。
だめな記憶を引きずってトライ中のメンタルもブレブレ。
それでもジムに義務感でジムに行き成果は出ず、そのフラストレーションの解消のためにさらにジムで連登し落ち込む毎日。
悪循環がずっと続く沼にはまっていました。
気づけば10月末、クライミングが正直楽しくなかった。
11/4 小川山
屋根岩2峰
・セレクション(5.8 6P?) 〇
・ジェットストリーム(5.10b 2P) 1P目× 2P目〇
マラ岩
・川上小唄(5.7) mRP
10月の自分の惨状を見かねてか、パートナーがセレクションに連れ出してくれました。
実は小川山自体3回目くらいで屋根岩の周辺にすら今回が初めて。
廻り目平は紅葉がピーク |
ならこれ登りなさい、という感じでセレクションへ。
よくわかんないけど、楽しいトラバース |
決して難しくはないし、ひたすら快適なクライミング。
最後のピッチは快適なクラック |
パートナーのHさん。いつもありがと~ |
最後に2峰のてっぺんに立った時の解放感、下降路の大展望。
どれも最高に気持ちがよかった。
むっちゃ気持ちいい下降路 |
これでテンションが上がってジェットストリームを安易な気持ちでトライ笑
2P目のフォロー中。こわ... |
両方ともフォローだったけど、もしかしてこれフォローのほうが怖い??
1P目は落ちてしまい、2P目は完登。
小川山に来てクライミングの「グレード」に固執していた自分に気づかされる。
最後にイエロークラッシュをやろうかと思って妹岩に行くものの混んでいて川上小唄へ。
マラ岩のてっぺんで夕暮れをぼーっと見ておしまい。
(頑張ったらマラ岩のてっぺんに立てた!)
日暮れ後のマラ岩てっぺん。のどかで気持ちがいい。 |
決して難しいグレードのルートは触らなかったけど、シンプルにクライミングが楽しかった。
少し肩の荷が下りた気がする。
クライミングの技術とかトレーニングのやり方は本や雑誌にたくさん書いてあるけど、楽しみ方は本には書いていない。
思うようなクライミングができずむしゃくしゃしているとき、こういったクライミングにふと連れ出してくれるパートナーがいて本当によかった。
11/7 小川山
そらまめスラブ
・そらまめ(5.9+) ×
・そらまめハング(5.10c) MOS
屋根岩4峰
・ノイズイノ(5.10b) MOS
屋根岩5峰
・私の傾斜(5.11b) ××〇
先週の紅葉の小川山があまりにも美しく、リピートしたくなったので小川山へ帰還。
数日で紅葉が進んだ? |
そらまめは薄々嫌な予感がしていたけど、登れなかった...
1便目でMOSトライ。
4ピン目までは順調でそのあと3mくらい上でバランスを崩してフォール。
駆け下りたから無事だったけどこわ....
心が折れる気がしたので2便目は出さずに転戦。(なかったことにした)
そらまめハングはMOS。
(裏ジェットストリームは楽しそうなのでトライしてみたい)
トライ後くらいに日が差し始めた。とりあえずハング部は冷たかった~ |
そのままHさんからおすすめされたノイズイノをMOSして
紅葉をバックにノイズイノ |
5峰の私の傾斜にトライ。
もちろん自分の傾斜ではないので大苦戦。
中間部からはほぼ各駅停車で1便目TO。
私の傾斜。下から見るとかっこいいライン。 |
2便目出してみると案外最終クリップまでつながっていい感じだったのに、ちょっと悪いところでバランスを崩しフォール。
長いルートだったので、オブザベで完全にムーブを覚えきれておらずあいまいなところが残っちゃったのが原因かな。
その後パートナーが2便目でRPしたので気合が入り日没直前の16:30から最終便。
スムーズにRPできた。
実はこれが小川山で初のイレブン台。
このルートは5.11dだったり5.11bだったりとグレードがいろいろあるらしいけど、とりあえず苦手なスラフェイス系のルートを完登できて一安心。
終了点から見る夕暮れの小川山が美しかった。
11/8 瑞牆 十一面岩
奥壁
・Joyful Moment(5.9 5P) 〇
正面壁
・錦秋カナトコルート(5.10a 6P) 〇
グレードより気持ちよくて眺めのいいルートをたくさん登りたい!ということで翌日は瑞牆マルチに久々のAさんと。
瑞牆マルチはベルジュエールしかやったことがなかったので、入門マルチを2本継続することに。
5:20くらいに駐車場をヘッドランプで出発し奥壁を目指す。
八ヶ岳に滝雲 |
案の定正面壁より上で迷ってシロクマのコルに出ちゃったりとか右往左往しながら7:20に基部に到着。
あれ、このフレークって?もしかしてベル....(???) |
1P目(5.9)、3P目(5.9)、5P目(5.7)をリードしてすべてOS。
トラッドも簡単なもの登れるようになってきたかな?
3P目がハイライト。長くて気持ちがいい。 |
朝イチだったのでひたすら手が冷たかったけど10時くらいには頂上。
てっぺん~。正面壁の頂上がすぐそこ。 |
5.8のオフィズスもフォローだったけどノーテンで登れた。
4P目(5.8)。もじもじしてたけど何とか登れた。 |
そのまま下降してカナトコルートのとりつきに11時過ぎくらい。
2P目(5.10a)と4P目(3rd)だけリードしたけど、
個人的には2P目を気合でOSできたのがうれしかった。
出だしすぐで足元0.3番のまま甘いホールドのレイバック。
そのあともしばらく悪いのが2ピンくらい続いて、本気で落ちるかと思った。
これほんとに5.10aか??
それでもOSできたからよし。
結構自信になった。
そのままカナトコ岩のてっぺんまで。
いい景色。おりたくない。 |
フレークもあればクラック・オフィズス・スラブと非常にバラエティーに富んだマルチルートでひたすら楽しかった。
懸垂が少し頭使うのもこれまたいい。(最後の懸垂でスタックしたのは内緒)
夕焼けに焼ける瑞牆。ひたすらに美しい。 |
最近の不調が何故起きているのかわからないけど、少なくとも富士山前よりは確実に弱くなっている。
その原因は保持力かもしれないしボディかもしれない。
自分のかつてのクライミングのイメージと現在のパフォーマンスの乖離にフラストレーションがかなりあった。
いままでの半年、グレードを目標に頑張ってきてルートそのものよりグレードに拘っていたその反動なのかな。
そしてそのあまりグレードだけでは語れないクライミングの奥深さをいろいろと見逃していた。
気づいたらグレードを伸ばす以外のクライミングの楽しみ方がわからなくなっていた。
そんなとき少しスポートから離れてトラッド・マルチに連れ出してもらってかなり気分が変わった。
あんまりトラッドや花崗岩スラブは得意じゃないから、登れなくてもあまりショックじゃないし、登れた時はうれしい。
そしてなによりも高い岩塔のてっぺんに立つのが何よりも気持ちいい。
9月・10月はそんな純粋なクライミングの楽しみ方を苦労して思い出させてくれた2か月だったのかもしれない。
瑞牆の岩の海はまだまだ登りつくせない。 |
すこし気分が落ち着いたし、すっかり弱くなってしまったけどまたスポートをコツコツ焦らず頑張っていこう。
コメントを投稿