3/27 平ヶ岳・至仏山
黒部横断の帰り道、「なんか体力もう少し余裕あるな~。移動高すぐ来るしどこか行きたいな~」と思い、軽い気持ちでトマホーク氏に連絡。
「平ヶ岳とかどう?」と来て、「いいですね!」と軽く返事をして地図を見たら「!!」
あまり馴染みのない山域だから最初はピンとこなかったけど、地図見ると「え?遠くね?」とようやく気付く。
まだこの時期鳩待峠まで開通していないよ?
え?ということはもしや尾瀬戸倉のゲートから?
距離エグイ?
といういきさつがありつつ、黒部から中一日で今回の山行がスタート。
明朝2時に尾瀬戸倉ゲートスタート。 |
今回は距離が距離だけあって、軽量化に注力。
雪崩もリスク低いし、プローブ・ビーコンは不携行。
防寒着も最小限。アイゼン・ウィペット・ピッケルもなし。
延々と林道をスニーカーで歩いて、途中の林道分岐手前から板を履きシールハイク。
ちなみに尾瀬の林道は自転車が定石らしいけど、早朝は所々凍結していて結構大変そう。
太陽が昇る前に移動するならスパイクタイヤのMTBがいいのかな?
ヘッデンで滑ると唐突に藪や枝が出てきてスリリング。 |
少しずつ木が生えている平原となる。 |
湿地に流れる沢を所々スノーブリッジを使って渡りながら進む。 |
今回は右股を進み、途中で右股とワル沢の間の尾根に乗りました。
尾根に取り付いて |
至仏山がかなり遠ざかってきた |
途中にある2つのピークは登っては滑るを繰り返す。 今回の山はトランジションが多かった |
そのうち大白沢山は西を巻いて、ほかの二つは登りました。ルートは基本尾根沿い。
メモ:登りで白沢山からコルまで滑ったけど、ここはシールつけたままでもいいかも。短いし、滑りには向いていない。
ながいよ~ |
スタートでは遥かかなただった平ヶ岳に着いた頃には10:30。
雲ノ平みたいに360度山に囲まれている場所も珍しいかもしれない。
さすが奥利根の最奥の峰。
特に北側の斜面は低標高にもかかわらずオープンバーンが多いのが印象的。次は奥利根横断やってみたいと想像・妄想を膨らませる。
至仏も近づいてきた~ |
尾瀬の山域は火山性のせいか、なかなか地形が複雑で素直に落としにくい。
滑ってはスケーティング・階段登降の繰り返しで疲れる。(バテた)
空になった水を川で補給。 なんか水が少し黄色かった。 |
尾瀬ケ原まで戻ってきたけど、まだ少し余力があり(ほんとか?)、オプションで想定していた至仏も行くことに。
(なんか至仏行かないと負けた気がしてしまって…(笑)
このとき13:45。行動開始から11時間半。
でかいよおおお |
なんとか登る。 |
少しずつ? |
登るにつれ、標高や日射・時間の影響で雪面が硬くなってきます。
なんとかシールだけで登り切れるうちに山頂に着くべくペースアップ。なぜなら我々にはウィペットもアイゼンもピッケルもないのだから(笑)
シールだけでテラテラ斜面を登り切ったトマホーク氏には後光が差している! これは悟りを開いたということか! |
あとは登山道を滑って鳩待峠まで行くのみ。
これが未知のシュプールで取り上げられていたラインかな。 確かに雪がついたらかっこよさそう。 |
スキーの暴力を発揮するぞ~~ |
最初はトラバースもあるけど、 |
一瞬でこんなところまで降りてこれた |
登山道沿いだから滑りはあまり期待していなかったけど、予想外に楽しめました。
しっかり走ってエッジの噛む雪で、ポンポン跳ねたりグイグイハイスピードでツリーに突っ込んでも怖くない!
あっという間に鳩待峠まで。山頂からここまでなんと19分! |
あとは林道をちょいと下って |
津奈木橋の少し下流まで林道をショートカットで滑走。 |
最後はデポしたスニーカーを回収して歩いてゲートまで。
ながかった~~ |
夕飯は芳味亭。群馬の大盛をなめてはいけないことを忘れていた… (これはおかずの大盛。ご飯はこれで標準らしい。) |
今回の総移動距離は驚異の50km。
行動時間は15時間半近く。
アルパインを除き、スキーツアーとしては過去最長の行動時間・移動距離。
ルート図を引きで見ると、水平移動距離だけなら奥利根横断分は悠に行動していることになります。こりゃ長いわ。
もしかしたら奥利根横断も近いうちにワンデイされるんでしょうか?
もちろん奥利根源頭部は今回みたいに一筋縄ではいかないだろうけど、無理な話ではない気がしてきた。
ちなみに奥利根横断は十字峡からの入山が多いらしいけど、ほかのラインも取れそうかなと思ったり。
今回で奥利根横断の東半分の下見(←そんなつもりはなかった)が終わったので、あとは西側を攻略するのみ!
よ~し現実味を帯びてきたゾ!
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