クライミングからBCスキーまで、この地球にある山と自然を全力で楽しもうとする、とある人間の軌跡。

2021年3月2日

不帰Cルンゼ

event_note3月 02, 2021 editBy W.Ikeda forumNo comments

 

2/28 不帰Cルンゼ


先々週Bルンゼを滑って初めて間近に見た2峰。


ニホウ。


この2峰のことが頭から離れない日々が続きました。


2月最後の週末の高気圧到来に合わせてトマホークさんとSさんにわがままを聞いてもらってトライしてみることに。



前日に八方池でテントを張り…



不帰の夕焼けを望みながら宴会♪


この日は月がとても明るく、夜中でもヘッドランプがいらないくらいの勢いでした。
あとでニュースを見たらスーパームーンだったとか?



そして夜更け前、太陽に照らされる直前の不帰を見ながらテントを出発。


月と不帰の不思議なコラボレーション。これはレア?


太陽!

五竜や鹿島槍がとてもかっこよかった。




朝陽に照らされる不帰を見ながら丸山くらいまで来ると、前日には見えていなかったいろいろなニホウの表情が見えてきました。

今回狙っていたのは北峰からのゴーストレイトb。

ニホウの中では
・下に崖がない
・ルンゼだけど広めでスラフを要所要所で避けやすい
といった理由から一番セーフティーなラインだと考えていました。




ただ実際近くで見ると、まさにそのゴーストレイトのラインのスキーヤーズレフトに大きな破断面が。

おそらく最近の少量の降雪が金曜くらいまでの強風で再移動して出来たウィンドスラブと思われるもの。

すべり面はかなり固そうで黄砂を含んでいそうな層。

そのスラブのうちゴーストレイト上部にはまだ落ち切っていないものがあり、それがとてもいやらしく映りました。

せっかくここまで用意したのにとは思ったけれど、

・スラフをよけるときに使いそうな斜面に硬い雪層が露出しているため滑落の可能性がる
・上部の雪が落ち切っていない。エントリー直後に雪崩れる可能性が低くない
・南峰は下部が崖なのでこの状態で入るリスクは高すぎる
・センターは堅そう

といった理由から今回は残念だけど取りやめることにしました。


今年2回目の唐松山頂

Bルンゼのエントリーは依然エグイ。

ということでセーフティーにCルンゼを滑ることになりました。


案外主稜線は風があった

朝ゴンドラで上がってくるフジタ・ドローンをエントリーで待つ

フジタ・ドローン氏が朝上がって、丸山からドローンを飛ばして撮影してくれるということで、少し待機したのちCルンゼにエントリー。


動画はこちら!

雪はパックでテクニカル。
あまりいい滑りは出来なかったけど、好天に恵まれいい映像を撮ってもらいました。


振り返って。


朝イチゴンドラで上がると不帰のルンゼ系は滑走時軒並み日陰だけど、今回はこういった事情もあり貴重な明るいライド。



一安心。

そのあとは唐松沢に合流してのんびり優雅なラン。


前日入りとあり、勿論不帰の滑走はぶっちぎりファースト。

誰もいない静かなボトムを南滝まで流します。


案外日が当たっている斜面の方が板が走ってよかった。


その後は車を取りに行くトマホークさんと別れ、Sさんと自分は無名を上り返して、テントをデポしたトイレまで戻る。

(これが長かった)



そしてゲレンデ滑って下山。


昼過ぎの不帰。


後日SNSを見ると、この日南峰から滑った人がいたらしい。


勿論、100%雪崩が起きるかどうかを判定することは出来ないし、結局はどの程度リスクを許容できるかという話になってくるのだとは思う。

滑った人はそれを許容できたし、逆に自分にはリスクが高すぎた。それだけの話。

(もちろん、「リスク」をどう見積もるかによっても差が出るし、各個人の実力によってリスクは変わる)



ただ、どうしても完全にそう割り切ることができない気がしてしまうのも事実。


自分が滑りたい目標のために山のコンディションを待つと、往々にして空回りしてしまう。

けど、同時にそういう目標があってこそ、モチベーションが上がる。


まだ自分は未熟で、そういったモチベーションとどう付き合っていけばいいのか、試行錯誤の中にいる。そう強く思わされた週末でした。



自分のわがままに付き合ってくださったトマホークさん、Sさん、ありがとうございましたm(__)m










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