クライミングからBCスキーまで、この地球にある山と自然を全力で楽しもうとする、とある人間の軌跡。

2021年3月12日

朝日岳越え~湯檜曽川源流横断

event_note3月 12, 2021 editBy W.Ikeda forumNo comments


3/11 上越国境・朝日岳



ほとんど寒の戻りがない今年の3月、晴れ続きでパウダーは期待できず、早々にスキーツアーモードに切り替え。


月曜日に行っていた、万太郎越えのスキーツアーに上越国境越えスキーの可能性を感じ、今回は逆回りでの上越国境越えを目指してみました。


月曜日に行った万太郎越えのライン。

今回のライン。ちょうど谷川主脈を挟んで対照的なライン。

ルートはこの前の万太郎越えと同じく土合発、土樽着。

経由地として白毛門~朝日岳~湯檜曾川源流ゴボウ沢~七ツ小屋山~蓬沢を選択。


前夜にステビバ。朝4:30に土合駅を出発

入山早々の橋からアイゼンで板は担ぎ。

久しぶりの白毛門。登りは急で雪も硬いので最初から潔く担ぐことに。



ところどころ土が出ていたり、雪が割れているので、基本的に白毛門をスキーで登るのは結構大変そう。(頑張ってシールで登っているトレースが1本だけあった)

今回はヘッデンスタートだったのもあり、雪が締まっていて歩きやすかった。むしろ滑落が怖いくらい。

朝日の当たる谷川。
土合まで車に乗せてくれた友達は幽ノ沢を登攀したらしい。

白毛門の山頂。ここからコルまで稜線上を少し滑った。

笠ヶ岳の南面側にはいい斜面が広がっている。


朝日岳までの稜線は、基本的に全てちょっと滑り+担ぎ。

アップダウンが多いのと雪が硬いのもあり、この日はこれが一番早そうだった。

ちなみに雪が緩んでいれば、笠ヶ岳は東側をシールトラバースでコルまで巻いて、朝日岳では1934ピークの先のコルから西側の斜面をスキーヤーズライト気味に落として、山頂に再び上り返すのが一番早そうに見えました。次回用のメモとして。


山頂!

ここから北西方向に続く湯檜曾川源流ゴボウ沢を落とす。

かりかり。メタル板でよかった。

この日は晴れいても、風がまあまああって、気温は思ったより低く感じました。

そのおかげでゴボウ沢はカリカリのカチカチ。

氷で光っている斜面を緊張しながらなんとかターンして降りる。


ゴボウ沢

てらてらに光ってる

源頭の急なところが終わると雪もかなり緩み、すべりやすい地形に。

ちょうど1本目の送電線をくぐるくらいの場所まで湯檜曾川を滑る感じ。

沢筋は基本綺麗に埋まっていて、とても楽に登り返し地点まで到達。

振り返って。右側の光っている斜面が滑ってきた斜面。

そこからはトラバース気味に七ツ石小屋までハイク。

清水峠~七ツ石小屋の南面側には広いオープンな台地があり、そこをつないでいく感じ。


どーん


無木立の気持ちい斜面で、いままで登ってきた白毛門や朝日岳を振り返りながらサクサク登る。(場所によっては昇温による上部からの雪庇崩落が怖いので長居無用。)

来た道が全部見える

上手くラインを使うと簡単に稜線に出れます。

大源太山に巻機


湯沢側を見ると、先月滑った巻機・黒岩峰の姿も。もうすでにかなり黒い。

七ツ小屋山に出ると再び風をかなり浴び、寒い。

七ツ小屋山

そこからは谷川の雄大な360°のパノラマを眺めながら蓬峠のほうまで滑る。

つい月曜に滑った万太郎も!


途中稜線を辿るときに細やかなアップダウンで少し階段登降もしたけど、順調に蓬沢のエントリーまで到達。


蓬沢。

尾根の南側の柔らかい雪を拾いながらパイプ状の沢を落とす。

前半は良かったけど、後半の緩い場所はストップ気味。

振り返って。


下部まで着けば、あとはスケーティングを交えながらのんびり車道まで。

途中土樽PAまで歩いて行ける橋があったから、うまくやれば誰かにピックしてもらえるかもしれない。


3日ぶりの土樽駅(笑)

電車は1時間半待った。今日一日の努力は4分、240円らしい。こう思うと電車って安い(笑)

今回のルートは月曜に万太郎に行って思いついたライン。

湯檜曾川源流ゴボウ沢や蓬沢自体はそれぞれガイドブックにも紹介されているラインだけど、この2つをリンクする記録はあまり多くないんじゃないだろうか?


内容の充実度は雪質によって左右されるだろうけど、上越国境越えのスキーツアーとしては面白いんじゃないだろうか。


ただ万太郎越えに比べると

①担ぎが多い。

②人工物が見える(送電線)

といった点でロケーション度もスキー要素も少し劣ってしまうかもしれないけど。


まあなにがともあれ、ソロでこのロングルートを予定通り完遂できたことには充実感を感じました。




ちなみに緊急事態宣言中は谷川のベースプラザは閉鎖で登山者の駐車場問題がありそう。

土合駅前に停めていた他パーティーの車が警察に取り締まられているのを目撃。


ベースプラザも使えず土合駅前も使えないなら、どこに停めればいいんだよ?って感じがする。


ちなみに駅構内には古い注意書きの看板に加えて新しい注意事項が追加されていた


昔からある注意書き

最近追加された注意書き。
文面を比べると、昔の看板では遠回しに許容されていたステビバが完全に禁止になっている。

やっぱりお金を落とさない登山者はお呼びではないってことなんでしょうかね?

理屈はとてもよくわかるけど、どんどん世知辛くなってきますね…


土合駅(4:30)-白毛門(7:30)-朝日岳(9:30)-登り返し地点(10:00)-七ツ小屋山(11:55)-車道(13:40)-土樽駅(13:50)




0 comments:

コメントを投稿